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【何のため?】ストーンヘンジの正体に迫る|目的をめぐる4つの有力説とは

イギリスの草原に佇む不思議な巨石群、ストーンヘンジ

「これって、結局何のために作られたの?」
この謎は、何百年もの間、世界中の研究者や歴史ファンを惹きつけてきました。

今回は、ストーンヘンジの目的や正体についての有力な説を、初心者の方にもわかりやすくご紹介します。


■ ストーンヘンジってどんな場所?

ストーンヘンジは、イギリス南部ソールズベリー平原にある約5000年前に造られた巨大な石の遺跡です。

高さ4メートルを超える石が円形に並べられており、用途不明・目的不明という神秘性から、世界遺産にも登録されています。

特に夏至の日には、太陽がちょうど石の間に昇る現象が見られるため、天文や宗教的な機能があったのでは?と考えられています。


■ 説① 太陽崇拝の「宗教施設」説

もっとも有名な説のひとつが「宗教施設説」です。

夏至や冬至の日に、太陽の動きと石の配置が一致することから、太陽の力を崇めるための神殿だったという見方です。

実際に、当時の人々は農耕生活をしており、季節の変化は命に直結する重要な要素。
そのため、太陽の動きを知ることで「暦」や「儀式」を組み立てていた可能性が高いのです。


■ 説② 古代の「天文カレンダー」説

一部の研究者は、ストーンヘンジを巨大な暦(カレンダー)として捉えています。

ストーンサークルの中心から見た太陽や月の動きが、1年の季節や月の周期を正確に測る仕組みになっていたのでは?という説です。

もしこれが本当なら、ストーンヘンジは古代における天文学の最先端施設とも言えるかもしれません。


■ 説③ 埋葬地や「先祖供養」の場

遺跡の近くから数百人分の人骨が見つかったことから、ストーンヘンジは死者を供養する場所だったという説も有力です。

当時の人々が、先祖や神へ祈りを捧げるためにこの場所を訪れていたのかもしれません。


■ 説④「音響効果」を利用した儀式場

近年の研究では、ストーンヘンジの配置が音を反響させる効果を持っていたことが判明しています。

つまり、声や音楽を使った儀式や集会が行われていた可能性もあるのです。

石の並びによって音の伝わり方が変わるというのは、現代のコンサートホールの構造とも似ていますね。


■ いまだ決定打はなし。でも、それが魅力

このようにストーンヘンジの正体にはさまざまな説が存在しますが、いまだに「これだ!」という決定的な答えは出ていません。

だからこそ、私たちはこの遺跡に魅了され、想像力をかき立てられるのかもしれません。

ストーンヘンジの謎を解く鍵は、もしかするとあなたの中にあるのかも。