「カラスって光るものが好きなんだよね」
そんな話、どこかで聞いたことがあるかもしれません。
ベランダに置いていた銀色のペットボトルのキャップがなくなっていたり、ピカピカの小物が持ち去られた…なんてエピソードもよく聞きます。
でも、カラスはなぜ光るものを集めるのでしょう?
今回は、そのちょっと不思議な行動の理由を、やさしく解説していきます。
カラスは本当に光るものを集めるの?
まず前提として、カラスは知能の高い鳥として知られています。
人の顔を覚えたり、信号を利用して道路にクルミを置いて割るなど、かなり賢い行動をすることで有名です。
そんなカラスが、キラキラ光る物をくちばしでくわえて飛び去る姿が、世界中で報告されています。
光るものへの興味=本能的な好奇心?
現在の研究では、「光るものを集めるのは、好奇心の一環」とされています。
カラスは警戒心が強い一方で、とても観察力があり、目新しいものに興味を示す傾向があります。
特に「光る」「目立つ」「動く」ものには反応しやすく、金属のキャップやガラス片、アルミホイルなどを“おもしろいもの”として集めることがあるようです。
巣作りの材料ではない?
昔は「巣作りの材料として光るものを集めている」と言われることもありましたが、実際には、カラスの巣には木の枝やビニール、針金などが多く使われ、光る物はあまり見つかっていません。
そのため「宝物感覚で集めている」「遊んでいる」可能性が高いと考えられています。
人との関わりが影響している?
カラスが人の生活圏に多く見られるようになってから、ゴミの中にある光るものや人工物に触れる機会が増えました。
そのため、人間の道具やゴミに含まれる「ピカピカしたもの」を“気になる対象”として覚えているのかもしれません。
私たちにできること
もしカラスに物を持っていかれて困る場合は、次のような工夫が有効です。
- ベランダや庭に光るものを放置しない
- 生ゴミやお菓子の袋など、においや光を放つ物はフタ付き容器へ
- ネットやカバーでゴミ袋をしっかりガード
賢いカラスは一度成功体験をすると、同じ場所を何度も訪れる傾向があるため、「触れさせない工夫」が大切です。
まとめ
- カラスは光るものを集めることがある
- 理由は「好奇心」「興味」から来ている可能性が高い
- 巣作りのためではなく、遊びや収集行動の一種と考えられる
- 私たちの生活と密接に関わっているからこそ起きている現象
カラスの行動を知ることで、「怖い」と思っていた印象が少しやわらぐかもしれません。
彼らなりに一生懸命、世界を観察して生きているんですね。