「世界七不思議」と聞くと、どこか神秘的でワクワクする響きがありますよね。
でもそのほとんどが、もう現存していないことをご存知でしたか?
実は、あの有名な「世界七不思議」の中で、現在も見ることができる遺跡はたった1つだけなんです。
この記事では、なぜそれが選ばれたのか、そしてなぜ今も残っているのかを、わかりやすく解説していきます。
■ そもそも「世界七不思議」って?
「世界七不思議」とは、古代ギリシャ時代に旅行者や歴史家たちが選んだ、当時の驚くべき建造物・芸術作品のリストです。
代表的なのは以下の7つ:
- 1. ギザの大ピラミッド(エジプト)
- 2. バビロンの空中庭園
- 3. エフェソスのアルテミス神殿
- 4. オリンピアのゼウス像
- 5. ハリカルナッソスの霊廟
- 6. ロードス島の巨像
- 7. アレクサンドリアの大灯台
どれも壮大で美しく、当時の技術では信じられないような建造物だったとされています。
■ 現在も残っているのは「ギザの大ピラミッド」だけ
この7つのうち、今も実際に訪れて見ることができるのは「ギザの大ピラミッド」だけです。
他の6つは、戦争・地震・火災・風化などによってすでに崩壊しており、その姿を見ることはできません。
なぜ、ギザのピラミッドだけが残ったのでしょうか?
■ ギザのピラミッドが生き残った理由
ギザの大ピラミッドは、紀元前2560年ごろにエジプトのファラオ「クフ王」の墓として建てられました。高さは約146m、使用された石の数は約230万個とされています。
このピラミッドが生き残った理由には、いくつかのポイントがあります。
- ・立地が安定していた:エジプトは地震や火山が少ない地域のため、自然災害による破壊が避けられた。
- ・構造が超頑丈:石灰岩や花崗岩を積み上げた“物理的に壊れにくい”構造。
- ・宗教的な保護:長年にわたり、宗教的・歴史的な遺産として保護されてきた。
こういった条件が奇跡的に揃ったことで、ギザのピラミッドだけが現代まで姿を残すことができたんですね。
■ なぜ選ばれたのか?
ピラミッドは、当時の建築技術や宗教観、労働力の結集など、人類の知恵とパワーを象徴する存在でした。
当時の人たちは「これは神が作ったのでは?」と考えたとも言われています。
「不思議(wonder)」と呼ばれるのも納得のスケールと美しさですね。
■ まとめ
「世界七不思議」はロマンに満ちたリストですが、現存するのはギザのピラミッドのみという事実は、意外と知られていないかもしれません。
そして、そのピラミッドが今も世界中の人を魅了しているのは、単に「古いから」ではなく、技術・文化・精神性が集結した奇跡の建造物だからなのです。
もしエジプトに行く機会があれば、ぜひその目で「唯一残された七不思議」を感じてみてくださいね。