「砂漠に雪が降るなんて信じられない…」そんな声が思わず出てしまいそうですが、実は現実に起きている出来事です。世界最大級の砂漠、サハラに“白い雪”が降り積もる様子が報道され、多くの人々が驚きました。
サハラ砂漠とは?
アフリカ大陸北部に広がるサハラは、面積がおよそ1,000万平方キロメートルにも及ぶ広大な乾燥地帯。日中は50度近くまで気温が上がり、夜は0度近くまで下がることもありますが、基本的には“乾燥と高温”が特徴の地域です。
なぜ雪が降ったのか?

そんなサハラで、なぜ雪が降ることがあるのでしょうか。その理由には、いくつかの気象条件が重なったことが挙げられます。
- 寒気の南下:ヨーロッパなどからの冷たい空気がサハラ付近まで南下すると、空気が急激に冷やされます。
- 水蒸気の供給:近くの地中海などからの湿った空気が入り込むことで、降水のもとになる水分が供給されます。
- 標高の高い地域:アルジェリアのアイン・セフラなど、一部の地域は標高が1,000m以上あるため、気温がさらに低くなり、雪が降る条件が整うのです。
実際、過去には1979年、2016年、2018年、2021年などに雪の報告があり、特に2016年の降雪では、砂丘の上に薄っすらと雪が積もり、オレンジ色と白が混じる幻想的な光景が話題となりました。
異常気象なの?
「砂漠に雪が降るなんて、地球は大丈夫?」と心配になるかもしれませんが、実はサハラでは“数十年に一度”のペースで降雪が記録されています。つまり、完全な異常ではなく、ごく稀に起こる自然現象のひとつなのです。
ただし、近年の頻度の増加には注目が集まっています。地球温暖化による気流の変化や、極端な寒波の影響が絡んでいる可能性もあるため、専門家の間でも引き続き調査が行われています。
砂漠の雪がもたらす影響
サハラに雪が降ると、美しい風景が広がるだけでなく、地面の温度変化や植物の成長に一時的な影響を与えることもあります。ただ、気温がすぐに上がってしまうため、雪は長くは残らず、数時間から数日で消えてしまうのが一般的です。
まとめ:自然は予想以上にドラマチック
私たちの常識を超える自然現象は、世界中にあふれています。サハラ砂漠の雪もそのひとつ。普段は灼熱のイメージが強い砂漠に、雪が舞い降りる―そんな非日常の出来事は、自然の奥深さや地球の変化を改めて実感させてくれます。
もし次にサハラに雪が降ったら、その瞬間はきっとまた世界中で話題になることでしょう。自然のサプライズは、時にとても美しいものですね。