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お札の“顔”はどうやって決まる?意外と知らない選ばれ方のルール

新しいお札が発表されるたびに話題になるのが「誰が選ばれたのか」。
そして同時に、「どうやって決めてるの?」という疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。

お札に描かれる人物――いわゆる“肖像”が決まるまでには、実はしっかりとした選定基準があります。
今回は、そんなお札の人物がどのように選ばれるのか、やさしく解説します。

お札の人物は誰が決めているの?

お札に使われる人物は、財務省と日本銀行、そして国立印刷局などの関係機関が協議して決定しています。

最終的な発表は財務大臣が行いますが、その裏では印刷技術や偽造防止など、さまざまな観点からの検討が行われているんです。

選ばれる人物には基準がある

お札の肖像として選ばれる人物には、いくつかの基準があります。代表的なのは次のようなものです。

  • 日本の歴史や文化に貢献した実績があること
  • 広く国民に知られており、敬意を集めていること
  • すでに故人であること(存命中の人物は選ばれません)
  • 精密な肖像画が作れる明瞭な写真が残っていること

特に、偽造防止の観点から「再現性の高い写真資料があるかどうか」は、非常に重要なポイントとされています。

なぜ頻繁に変更されないの?

お札の人物は、そう簡単には変わりません。
実際には20年〜30年に一度程度のタイミングで、新しいデザインに変更されるのが一般的です。

理由は、変更にかかるコストや準備期間の長さにあります。
ATMや自動販売機などのシステム対応、印刷設備の更新など、多くの調整が必要になるからです。

最近の変更例とその背景

2024年度には新紙幣が発行予定で、1万円札には渋沢栄一氏が採用されます。

日本資本主義の父とも呼ばれる渋沢氏の功績や知名度、現代の価値観にもマッチした人物像が、選定の理由とされています。

まとめ

  • お札の人物は、財務省や関係機関によって慎重に選ばれている
  • 貢献度、知名度、肖像の再現性などが重要な基準
  • 変更は数十年に一度で、社会全体への影響も大きい

毎日何気なく使っているお札ですが、その“顔”には日本の歴史や文化を象徴する深い意味が込められています。

次にお財布からお札を取り出したとき、少しだけその人物に思いを馳せてみるのも面白いかもしれませんね。